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有限会社業務改善創研のレポート

傍聴報告:
社会保障審議会 介護給付費分科会(第54回)傍聴報告

平成20年10月12日

報告者:福岡 浩
(有限会社 業務改善創研)

● 開催日時:平成20年9月25日 14時~17時
● 開催場所:ホテルメトロポリタンエドモント2階
●議題(1) 平成21年度介護報酬改定について事業所団体からのヒアリング
●議題(2) その他
●委員名簿:

リンク先参照(社会保障審議会介護給付費分科会委員名簿:PDF

今回は、平成21年介護報酬改定へ向けての第2回目の事業者等団体ヒアリングと、 介護施設等における重度化対応の実態に関する調査結果報告およびそれにもとづく経過措置期限についての審議が行われた。

ヒアリングは、
①特定施設事業者連絡協議会(中辻意見陳述人)
②全国認知症グループホーム協会(木川田意見陳述人)
③全国新型特養推進協議会(赤枝意見陳述人)
④全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会(川原意見陳述人)
⑤全国有料老人ホーム協会(和田意見陳述人)
から、それぞれの提出資料に基づいた説明および委員との質疑応答が行われた。

最初に、特定施設事業者連絡協議会の中辻意見陳述人から、総量規制の影響等により、 新規に特定施設入居生活介護の指定を受けた事業者数は、18年度以降鈍化していると訴えた。

次に全国認知症グループホーム協会からは、グループホームでは家庭的なケアを重視していることなどから、夜間介護加算の創設を要望した。 夜間もなじみのスタッフがたびたびかけつけるため、 これに対して報酬上の配慮さえあれば、 たとえば入浴にしても外部からのサービスを入れることは考えていないと説明があった。 むしろ、24時間いつでも入浴できる体制を整えておくことがグループホームの在り方なので、 そのつど対応できると訴えた。

全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会からは、 居宅介護支援給付費を在宅支給限度額の外に出すよう要望があった。 その理由として、地域資源を活用した本来のケアマネジメントを行っていること、 居宅系サービスにもかかわらず、利用者が居宅介護支援費の1割を負担していること、 小規模多機能型居宅介護給付費に居宅介護支援の費用が含まれているとされているが、 その分利用できる医療系サービスにしわ寄せがきていること等があげられた。

ヒアリングでは、当然のことながらどの団体からも報酬増額の要望が出されたが、 田中滋委員(慶應義塾大学教授)は、報酬を上げると市町村にとっては総量を規制したいインセンティブが働くことを述べ、 各団体に「総量規制をゆるめるか、報酬を上げるか、二者択一となったらどちらをとるか」と、問いかける場面もあった。

この日は、もう一つの議題として、介護老人福祉施設(以下、特養)が算定する「重度化対応加算」や、 短期入所者生活介護・特定施設入居者生活介護が算定する「夜間看護体制加算」について、 常勤看護師の代わりに常勤看護職員を配置した場合でも算定を認める経過措置を見直すことが審議され、 本年9月末で終了することが承認された。

この加算は、平成18年の介護報酬改定時に創設され、 看護師の確保に要する期間を考慮して2年半にわたり経過措置が延長されていた。 経過措置が切れれば、サービスの質が維持できなくなる施設があるために、 その実態を調査し9月末には結論を出すことが社会保障審議会の答申となっていた。 菱田老健局計画課長は、 「施設側が求人努力をしても容易な状況ではないことがわかるが、 2年半続けた経過措置をさらに延長しろとは言えない。 看護体制の強化を踏まえた新たな措置を図ることはできないかどうか関係者に相談もしたが了解が得られなかったため、 今回は新たな措置の諮問はない」と述べた。 次回改定までの期間の短さや現場の実態から、いま切るのはどうかという意見もあり、 やむを得ずの承認という声もある中で、 井部俊子委員(日本看護協会副会長)は「そもそも制度は志あって創設されたものであり、今回の経過措置終了は評価するが、 2年半にもわたり算定要件ではない特別措置を講じてきたことは残念に思う。 看護師・准看護師のどちらでもいいではないかというニュアンスの意見も多いが、 准看護師は法律上医師もしくは看護師の指示のもとで働くことが規定されており、 自らの判断で責任を負うという教育を受けていないため、急変時等には役割以上のものを求められる。 点で見ることしかできない嘱託医と准看護師の体制は利用者からみても不十分」と話した。

大森彌分科会長は「経過措置は終了するが、夜間オンコール、看取りを本当に連動させていけるかどうかが課題として浮かび上がってきた。

また、看護師確保が難しいということは共通認識であり、 次の報酬改定に向け(これらを解決できる)新しい仕組み作りが可能かどうか、今後の検討課題としたい」と述べた。

●傍聴の感想

国の審議会や各種会議では、その会議や審議会が検討する議題やその内容に関係しながらも、 委員や構成メンバーに入っていない業界団体や自治体を、 会議や審議会の都合で招き、実態や必要な情報を聞きとる作業をしています。 これをヒアリングと言っていますが、意見陳述人として出席し要望を訴える図式が、 業界団体がお上にお願い事を陳情しているようにしか見えませんでした。

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