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有限会社業務改善創研のコラム(介護コンサルタント福岡浩)

介護コンサルタント福岡浩のコラム

グループホームとデイサービスが儲かっている?

昨年末に開催された社会保障審議会介護給付費分科会では、 「グループホームとデイサービスの利益率が良い」という見方をしていることが分かりました。本当に儲かっているのか?

この見方を導き出しているのが、「平成22年介護事業経営概況調査結果の概要」によるデータですが、 認知症対応型共同生活介護は全国に10,811箇所あり、この調査に使われた客体数1,048に対して有効回答数433ですから、 僅か4%のサンプル数では余りに少な過ぎます。 同様に通所介護では、全国に27,995箇所、客体数1,306、有効回答数637となっています。 極端な言い方をすれば、全デイサービス数の2.28%の経営概況調査結果で、デイサービスが儲かっているという結論を導き出そうとしているのです。

この調査で得られた「収支差率」を見ると、グループホームは13.0%、デイサービスは、8.4%となっています。 訪問介護が2.4%、訪問入浴介護6.3%、訪問看護6.0%、通所リハビリ2.7%となります。 あくまでも私見ですが、サンプル数が極少ながらこの調査で導き出した結果、 全事業の「収支差率」から、6%程度が妥当でありそれ以上なら「儲かっているのではないか」という見られ方に行きつきます。

従って、グループホームとデイサービスが儲かっているのではないかということになります。 この調査の最大の欠点は、サンプル数が極少であることに加えて、事業者の規模や営業地域などの要素がほとんど加味されていないことです。 仮に事業者規模ごとに調査したり、地域ごとに調査結果をまとめようにもあまりにも有効回答数が少ない。 これは事業者が協力的かつ積極的に調査に参加していないことも大きな問題です。 毎月請求する介護報酬単価を決める根拠にされてしまうかもしれない大事な調査に、 事業者が関心を持てていない現実でもあります。 言い換えれば、介護報酬が少ないと言って国(厚生労働省など)を批判する事業者が、 自らたるべきことを怠っている結果でもあるように思えます。介護給付費を見直すのは3年ごととしていますので、その都度調査を行っています。

話は変わりますが、一般的に自由主義経済は価格や製品、サービスの質等々の競争状態があって成り立っています。 需要と供給で価格も品質も変化します。質が悪くて値段が高ければその商品は売れませんから、自然淘汰されます。 一方、介護保険サービスの事業は、価格が一律であり介護報酬単価として決められています。 その決め方は、「介護事業経営概況調査」をもとに社会保障審議会の介護給付費分科会で議論し決定していくことになります。 皮肉なことに、この調査結果を左右するのは調査対象の事業者が積極的かつ協力的に調査に係わるかどうかにかかっています。

来年24年4月の介護保険改正法とともに介護報酬も改定されますが、すでに前述の調査結果が出ていますので、 これをもとに議論され決定されることになるでしょう。

2011年1月28日掲載

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