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2008年11月のコラム
会議、事例検討会、研修会、ケアカンファレンスの違い?

介護事業の現場では、在宅サービス事業所も介護施設も何かしらの会議や研修を行っています。 介護サービス情報の公表に関わる調査の確認事項には、『事例検討会』や『研修』の実施状況を確認する項目があります。 また、『業務改善会議』や『事業所全体のサービス内容を検討する会議』、『経営改善会議』などの会議の開催を確認する項目もあり、それぞれに記録を残すよう求めています。

ところが、介護事業所で行われている会議や研修が、その目的に適った方法で行われていない場合が多いと思います。 (調査員としての私自身が感じている)例えば、会議やミーティングと称して開催していても、その時間のほとんどが研修と化していることがあります。 また、研修を実施するといって、対象者を招集し研修資料をもとに学習していても、途中から特定の利用者のカンファレンスにすり替わっていたりします。 決してそのことが悪いとは言わないまでも、そのような状態では、当初の研修の目的が達成できるとは思えません。 研修そのものが中途半端に終わり、カンファレンスで得た成果物は思わぬ収穫であり、そのことに満足して終わります。

そもそも、会議とは『出席する』ものであり、研修は『参加する』ものであるという認識が、介護現場ではあまりないようです。 必然的に会議は業務の一部であり、出席するのが当然ですが、研修の場合には自由参加もあれば、強制参加もあります。 強制的に参加を求めるならば、それは業務として位置付けなければならず、時給や手当等が発生します。

会議を招集する側と会議に出席する側に、その会議の目的やその時の議題が明確に共有されていないこともあります。 事業所内で開催される研修の場合も同じで、研修の日時やテーマを事前に周知していても、どのような目的でその研修テーマが設定されたかは、あまり理解されていないことが多いです。 何となく、わかったつもりになった参加者が研修を受けるので、途中で特定の利用者カンファレンスにすり替わるようなことになってしまいます。 時には、会議でもその議題があまり理解されていないために、途中から研修のような内容にすり替わることもあります。

また、カンファレンスの開催中に、思わぬ発言から事例検討会に変わってしまうこともありがちです。 あるいは、利用者Aさんのケアカンファレンスを開催していても、誰かが利用者Bさんの例を話し始めると、Bさんの事例に話が拡大し発展して、終わってみると事例検討に割かれた時間が長く、当初のカンファレンスの目的が達せられたかどうかわからないままに終わったことがないでしょうか。

会議や研修、事例検討会などを効率よくかつ確実に行い、それぞれの目的を達成するにはどうすればよいのでしょうか。 それには、少なくとも会議、事例検討会、研修会、ケアカンファレンスの違いが理解されていなければなりません。 理解しているのが会議を主催する管理者、研修の企画実施者(経営者や管理者など)やケアカンファレンスを開催するサービス提供責任者、生活相談員が理解できているだけでは、会議も研修も形式的に実施されてしまう可能性があります。

定期的に会議を開催するのは何のためか(目的)を事前に出席者に周知し、理解してもらうことから見直す必要はないでしょうか。 さらに言えば、冒頭に申し上げた『業務改善会議』や『事業所全体のサービス内容を検討する会議』、『経営改善会議』などの個々の開催目的が共有されていることも重要です。 これらの会議のそれぞれの必要性を出席者が理解していれば、90分で3つの会議を行うことは難しくないでしょう。

同様に、事例検討会と研修会も90分内で開催できると考えられます。 例えば、最初の30分で事例検討会を行い、続いて事前に決めておいたテーマで研修会を行います。 また、事例検討会とケアカンファレンスとの組み合わせも可能です。 要するに、参加者全員が、「今、研修を受けているのか、事例を検討しているのか」を十分に意識していることが最も重要なのです。 誰かひとりでもその意識がなかった時に、その研修会や事例検討会は『井戸端会議』と化してします恐れがあります。

関わる人々が同じ方向で物事を考えていること、そのために集中力を高めていること、すべてが利用者のためであるという、3つの要素を意識しているならば、多くの会議や研修会、事例検討会、そして、ケアカンファレンスも無駄な時間をかけることなく、目的が達成するのではないでしょうか。

2008年11月6日掲載

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