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2007年1月のコラム:
年頭にあたって!

06年は介護保険法改正で、事業者の皆様はその対応に苦労されたことでしょう。 09年(平成21年)には、3度目の制度見直しがあると思われます。

これらの制度見直しや法改正等々に振り回されることなく事業運営を行うことは、一見難しいように考えられているようですが、継続的な改善が可能な事業運営の仕組みを確立することが重要です。

さて、暮れも押し迫った昨年末に、コムスン53事業所に東京都の監査が入ったという新聞報道には、同業の皆様も驚かれたことでしょう。 新聞によれば、再三の改善指導を無視して、不正な介護報酬を請求していたということでした。 大手であろうと容赦なく監査を行うという東京都の姿勢が窺えますが、本年4月から「監査・指導」が大幅に変わることを示唆した出来事だと思います。


話は変わりますが、昨年のサッカー界では色々なことがありました。 この場を借りサッカーチームにおけるリーダーシップに関する考察を試みます。

サッカーファンでなくても知っているのは、「カズ」こと三浦和良と「ヒデ」こと中田英寿です。 この二人は極めて対照的で、私個人としては、どちらもすばらしいプロサッカー選手だと思っています。 また、以前から人間的にも尊敬に値する存在だと感じていました。

この二人をあまり知らないという方のために、少し基本的な情報を提供しておきます。

まず、「カズ」は年齢39歳、これに対して「ヒデ」は29歳、その年齢差は10歳です。 「カズ」は、中学卒業後に単身ブラジルに渡り本場のサッカーを学んで、Jリーグ発足の年に、ベルディー川崎に入団しました。 その後、常に日本代表の主要な選手として活躍しました。 また、イタリアをはじめ、海外でもプレーした経験があり、「キングカズ」という称号で呼ばれています。

一方の「ヒデ」は、U17で活躍し高校卒業後、ベルマーレ平塚に入団しました。 この頃すでに「ヒデ」の練習量は相当なものだったようです。 通常の練習が終わってチームメイトが引き上げた後に、一人黙々とウェイトトレーニングをやっていたそうです。 その後、イタリアのペルージャへ移籍しセイエÅの数チームを渡り歩きました。

今年40歳になる「カズ」は、現在、横浜FCのフォワードとして活躍中、昨年のJ2優勝の原動力となったことはご承知の通りです。 39歳という年齢を意識せず、あくまでも現役選手にこだわっています。 一方の「ヒデ」は昨年のワールドカップドイツ大会最終戦ブラジルとの試合が終了した直後に、ピッチ中央で仰向けになり天を仰いで涙を浮かべていたシーンが印象的でした。 そして、その後自身のホームページで、衝撃的な引退宣言をしました。

29歳という若さで引退した「ヒデ」と、39歳にして現役にこだわる「カズ」は対照的ですが、それぞれにチームを統率するリーダーシップがあります。 「カズ」が横浜FCに入団してから、そのチーム練習では若手選手たちを圧倒する練習量だそうです。 黙々と練習メニューをこなす「カズ」の姿に若手選手たちが受けた影響は計り知れません。 「カズさんがあれだけ練習しているのだから、自分はそれ以上にやらなければならない」と思わせたに違いありません。 まさに『率先垂範』を絵に描いたような話です。

そんな「カズ」を心から尊敬し常に連絡を取り合っているのが「ヒデ」です。 練習量では「カズ」と同様に他を圧倒する多さだとそうです。 先にふれたように「ヒデ」は、練習以外にもフィジカルトレーニングを欠かさず行っていたようです。 その成果は、試合中に相手の接触プレーにも屈しない強靭な身体と身体能力の高さです。 日本代表チームでは、「あれだけの実績があるヒデさんが言うことには反論できない」という雰囲気があり、当初は他の選手たちのプレーが萎縮していました。

「ヒデ」は、ワールドカップドイツ大会の予選の段階で、チームが一つになることが重要だと説いていました。 練習や試合中でもチームメイト同士が議論し意見を交わすことは大切だと言い続けましたが、なかなか上手くコミュニケーションが図れませんでした。 しかし、「ヒデ」はチームメイト各自が持っている能力を最大限に発揮すれば、必ず勝てると信じていたとも言っていました。 「ヒデ」を理解できるのは、いわゆる海外組と言われるチームメイトであり、それ以外の選手たちは、近寄りがたい存在と思っていたようです。

ブラジル戦では、圧倒的な技術力の差で惜しくも大敗しましたが、最後までチームメイトに叱咤激励をし、もっとも運動量が多かったのは、「ヒデ」でした。

「カズ」と「ヒデ」という、日本サッカー界の至宝と言ってもいい、二人に共通することは、その豊富な練習量と試合中の運動量です。 『率先垂範』はリーダーシップの基本だと言うことを痛感させられます。 事業運営に置き換えれば、練習量はすなわち、学習量であり、学びの時間が多いことです。 運動量とは、仕事量が多いことです。職場のリーダーや経営者の学習量と仕事量は社員、従業員のそれとは違います。

「カズ」も「ヒデ」も、単なる技術があるプロサッカー選手ではなく、チームを統率するだけの力量を備えています。

介護事業経営者、管理者の方々にも是非とも「カズ」や「ヒデ」のような存在になれるよう精進していただき、より良い介護サービスの提供を実現されることを願っています。

2007年1月4日掲載

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