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2005年12月のコラム:
「遅れている病院の顧客サービス意識」

医療制度改革が進行して最中、制度改革以前にやるべきことがあえうのではないかと割り切れない思いで、数年前の入院体験を思い出しました。

2年前の夏頃に、40歳から十数年続けている草サッカーで不覚にも右膝前十字靭帯を損傷し手術のため、9日間の入院が必要になりました。 かかりつけの開業医から紹介されて、スポーツ整形外科の専門医がいる病院に入院し、医療機関の顧客サービス意識の低さを目の当たりにしました。

手術が決まり、入院数日前に主治医から手術に関する説明を受け、同時に麻酔科担当医からも麻酔の方法やリスクについての説明があり、それぞれの「同意書」に署名しました。 最近は「インフォームドコンセプト」が浸透しているので、医師が分かりやすく丁寧に説明するようになり、患者側の不安感は少なくなったようだが、医師によって説明の仕方や分かり安さにまだ相当の差があるのも現実のようです。 「説明」と「同意」のプロセスを軽視することがないよう、医師であっても説明能力の向上を目的とした研修が必要ではないかと思いますが、現状ではそこまで先行している病院は無さそうです。

入院前には医師からの説明以外には、入院についての様々な注意事項を看護師から説明され、後で読むようにと、「入院のしおり」をもらっただけです。 入院する患者にとって、最も気になる問題は、手術そのものと同様に入院費用ではないでしょうか。

しかし、入院に要する費用の説明は一切なかったので、後日院内の医療ソーシャルワーカーに相談したところ、「聞かれれば教えている」とのことで、まさに顧客無視の体質だと実感しました。 本来ならば、入院前に行われる「インフォームドコンセプト」とともに、入院費用の概算についても説明すべきではないだろうか。 これまでの同様の手術事例を参考にすれば、費用の概算くらいは提示できないことではないと思いました。

また、入院初日には主治医から「入院治療計画書」なる書面を手渡され、簡単な説明を受けたが、残念ながら手術後に、この「入院治療計画書」に基づいた術後の経過説明はありませんでした。 計画書は、ただの紙切れに過ぎず、全く活用されていないのが現状です。

この点も、医療ソーシャルワーカー曰く、「聞かれれば教えている」との話しで、聞かれなければ、積極的な説明をしないと言うことです。 英語の「ホスピタル」が、「ホテル」と同じ語源であり、ホテルではお客をもてなすホスピタリティがあり、顧客サービスが充実していて、ホテル業界も競争が激化しています。

極論をいえば、病院は長年、病気や怪我を癒し、治す機能だけのホスピタリティでしかなく、顧客サービスの視点が全くなかったと言えます。 医療サービス従事者、特に医師たちの多くは、「病気や怪我を治してやる」という意識構造が脈々と受け継がれているように思えてなりません。

医療サービスをサービス業として考えない限り、患者を顧客と位置付けることも、ビフォアサービスやアフターサービスの充実も実現しないのではないでしょうか。 「インフォームドコンセプト」の普及は、単なる情報開示ではなく、医師であっても患者を顧客と捉える視点が必要な時代になっていることを啓示していると言えます。 だからこそ、病院経営者に求められるのは、そうした視点で、医療サービスもサービス業の1つであるという意識改革でしょう。 最近、株式会社参入の是非が議論されて始めていますが、経営形態の問題以前に、徹底した患者の顧客満足度を高める病院経営を望みたいところです。


経営者の振り返り(経営者としての自己分析をしましょう)

1 事業の戦略における革新的発想ができる力 【戦略的発想力(革新的発想力)】 1 2 3 4 5
2 現状に甘んじないで、常に改善に向けた革新を目指す力 【現状改革力】 1 2 3 4 5
3 自社のあるべき姿(ありたい姿)が描ける力 【ビジョン構築力(シナリオを書く能力)】 1 2 3 4 5
4 自社のあるべき姿(ありたい姿)を周囲に伝える力 【ビジョン表現力(ビジョン指示能力)】 1 2 3 4 5
5 顧客重視を阻害する問題には、敏感に反応し認識できる力 【問題認識力】 1 2 3 4 5
6 自社のあるべき姿と現状が乖離する状況に対し危機感を感じる力 【危機意識】 1 2 3 4 5
7 問題や課題の全体像を正確に把握し、その後の展開を察する力 【洞察力】 1 2 3 4 5
8 自社の事業運営に欠かせない情報を継続的に収拾できる力 【情報力(情報収集力)】 1 2 3 4 5
9 自社にとって極めてマイナスな情報も収集できる力 【マイナス情報収集力】 1 2 3 4 5
10 起業当時と変わらぬ事業への意欲があるか 【事業意欲】 1 2 3 4 5
11 如何なることがあっても社会的使命に根ざした意欲を持続させる力 【意欲持続力】 1 2 3 4 5
12 外的または内的要因による曖昧な状況にあっても冷静に注視し耐える力 【曖昧な状況に耐え得る能力】 1 2 3 4 5
13 決定した目標に向かって粘り強くこだわり続ける力 【目標志向力】 1 2 3 4 5
14 自社のあるべき姿を到達点とした計画をより具体的に策定する力 【計画策定力】 1 2 3 4 5
15 経営者としての考えや想いを伝え理解させたり共有させる力 【指示・説得力】 1 2 3 4 5
16 双方がWIN-WIN関係であることを前提にした交渉を推進する力 【折衝力(ハード・ネゴシエーター)】 1 2 3 4 5
17 部下にモチベーションを与え、希望を持たせる力 【部下に刺激を与える能力】 1 2 3 4 5
18 何をどうすればよいかを具体的にする力 【具体化能力】 1 2 3 4 5
19 率先垂範する力 【推進・実行力】 1 2 3 4 5
20 様々な情報やその時々の状況を冷静に見極める力 【決断力・胆力】 1 2 3 4 5
21 時として感情を排した決断ができる力 【非情な決断力】 1 2 3 4 5
22 即座に反応し、経営者としての最終責任を負う力 【責任能力(最後まで逃げない責任性)】 1 2 3 4 5
23 自社を支持、支援してくれる人脈、経営者個人を信頼してくれる人脈を幅広く形成する力 【社外人脈力】 1 2 3 4 5
24 理路整然とした発言と、その重みを行使する力 【社内発言力・影響力】 1 2 3 4 5
25 人材を育成しつつ、あるべき姿に導く力 【指導統率力】 1 2 3 4 5
26 常に自己を謙虚にかつ客観的に見つめ、変革を課す力 【自己変革力】 1 2 3 4 5
27 誰に対しても誠実であり、人望があるか 【人間的度量・信望・誠実さ】 1 2 3 4 5
28 常に自己を謙虚にかつ客観的に見つめ、変革を課す力 【周囲から親しまれ信頼される能力】 1 2 3 4 5
29 年長者、年少者に限らず、人に関心を持たれる特性があるか 【人間的魅力】 1 2 3 4 5
30 相手を受容し傾聴する力、相手の気持ちを共有する力 【共感能力(相手の痛みがわかる能力)】 1 2 3 4 5

注・・・
前回は「YES,NO」の評価方法でしたが、点数制の方が採点し易いとのご意見もありましたので、変更します。
尚、30項目すべてが5点で満点は150点ですので、
得点総計125点以上を「優」、
80以上を「可」、
79点以下を・・・・・ 「今後も努力しましょう」ということにしましょう。

2005年12月5日掲載

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